2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
でも…


そっか…あの時はもう…


昨日の女性と出会ってたんだ…


すごく派手な、ちょっと意地悪そうな女性。


あの人と…柊君は…


ベッドを共にするような…


大人の関係…だったんだ…


淫らな…気持ち悪い関係。


それなのに、柊君は、私に…


あんなに誠実そうに、プロポーズしたんだ…


そう思ったら、全身に鳥肌が立った。


やっぱり…信じられない。


柊君を…心から嫌いになってしまいそう。


『…私、いろいろ考えようとしたけど…だけど、1晩ですぐに答えなんて出せなくて。でも…今日1日仕事してて、ほんの少しだけ…冷静になれた』


『…柚葉の気持ち、聞かせて欲しい』


柊君が、聞いた。


『…やっぱり…私、柊君とは結婚出来ない』


言ってしまった…


今の感情だけで、思わず出た言葉かも知れないけど…


でも、もう、後には引けない。


大好きだった柊君との夢にまで見た結婚。


それが、今は、ドロドロの悪夢に変わってしまったんだ…
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