2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
あまりに洗練された、カッコ良すぎる姿に、もうドキドキして、そんな単純な言葉しか出てこなかった。


私、もっとマシな褒め言葉無いの?


本当に、語彙力の無さに落ち込む。


『柚葉、おいで』


ウエディングドレス姿の私を手招きした柊君が、式場の人に言った。


『すみません、写真お願いしてもいいですか?』


スマホを手渡す柊君。


ずっと笑顔でいる柊君に、私まで嬉しくなる。


『はい、撮ります、笑って下さい~』


カメラのシャッター音と同時に、世界一幸せな2人の写真が、スマホの中に…たった1枚だけ生まれた。


『綺麗に撮れてますね、ありがとうございます』


柊君がその写真を見て、お礼を言った。


誰に対しても、礼儀を忘れない、本当に優しい人。


顔だけじゃない、私は、そんな柊君の性格も大好きなんだ。


私達は、本当に幸せだった。
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