Death judgment
怨霊の恨みと周りの異変
麗華が自殺してから、姫香を含めたいじめっ子5人にとある異変が現れ始めた。
「……くるみ、どうしたの?」
姫香は、顔を青ざめている、友達の1人、くるみに問いかける。くるみは、ガタガタと身体を震わせながら「麗華が、私のことを殺すって……」と呟いた。
「何言ってんの。あいつは死んだのよ!」
姫香は、そう言って笑う。くるみも「そうだよね」と言って笑った。
その会話が、姫香とくるみの会話が最後。その日、くるみは不審死を遂げた。
その次の日も、その次の日もいじめっ子たちは謎の死を遂げていく。
姫香は、くるみや他の友達の死を悲しむことなく町を歩く。姫香にとっての友達は、ただの人形なのだ。
「……あの、すみません」
姫香と、最近出来た姫香の彼氏である浩二(こうじ)が町を歩いていると、姫香は1人の女の子に声をかけられる。
「ん?」
「あ、私……お邪魔ですか?」
女の子は、不安そうな顔で二人を見た。姫香は「大丈夫だよ。どうしたの?」と自分を偽って微笑む。
「道に迷ってしまいまして……良ければ、教えて欲しくて」
「いいよ、どこに行きたいの?」
女の子と同じ目線になった浩二の問いかけに、女の子は「んー……とね!私、この町にある水族館に行きたいの」と答えた。
「じゃあ、お姉ちゃんの後をついて来て!」
姫香が笑った瞬間、姫香の背筋が凍りつく。姫香は、後ろを振り返るが後ろには誰もいなかった。