Death judgment



今から話すのは、私のお母さんから聞いた話。

お母さんが高校生の頃、夏のお泊まり会で百物語をしたんだって。

最後のロウソクを吹き消しても何も起こらず、その日は解散となった。お母さんは眠れずに、布団でゴロゴロしてた。

その時、お母さんを呼ぶ声が聞こえ、お母さんは、その声に誘われるように外を歩いていた。

山に入り、どんどんと奥に進んでいく。不意に、足を止め、お母さんは上を見上げたんだ。

そこには、女の子の死体が紐で吊るされてあったそう。

「ワタシを見つけてくれてアリガトウ」

そんな声を聞きながら、お母さんは気を失ったんだって。



「……話してみたけど、怖い話か分かんないなぁ」

姫香が呟くと、浩二は「……死んだはずの女の子の声が聞こえるって相当怖いぞ」と返した。

ガタッ

その時、部屋の本棚の上に置いてあった物が床に落ちる。それを浩二は拾い、「どうして、落ちたんだろう……不思議だな」と呟いて飾り直した。

「さて、次は俺の番だ」

そう言って浩二は微笑んで話し始めた。
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