キミの隣で…
《なんかたんぽほらしいな。さすが我が妹!!》
お兄ちゃんはのん気にそんな事を言って笑っている。
そんなお兄ちゃんを無視してあたしは話を続けた。
「ねぇねぇ!!!」
入学式なんてかったるくて大嫌い。
あくびをしながら校長のよく分からない話を聞いていると、前の子が急に振り向いてきた。
「は、はい?」
その勢いに思わず敬語になってしまう。
「あんたって面白いよね!ねぇ、友達になってよ!!」
「は?」
…なんだ?この強引な子……。
「あ、あたしヒナ!!浜田ヒナね。よろしく!」
無邪気に笑うその子は、茶髪でクルクルの髪の毛がとてもよく似合う可愛らしい女の子だった。