キミの隣で…
さすがに先生も気付いたようで。
いかにも音楽の先生とかやっていそうな、すごく怖そうな先生に睨まれたヒナちゃんはシュンとなった。
…面白いなぁ。
「あ、でもよく覚えてたね。圭一郎なんて名前」
あたしなんて、あんな言い合いしてて聞いてないんだから。
「あたしの特技っ!人の名前を一瞬で覚えるのが得意なの!!
まぁ、この記憶力を勉強に向けられたら最高なんだけど…ってよく親に言われるけどね」
にひひ…と笑うヒナちゃん。
確かにそれは言えるかもねと言うと、
「あっ、やっぱし?」
と照れた顔で頭の後ろをポリポリとかいた。