キミの隣で…
「あのさ。もうそろそろ離してくんない?
素直になんなよ。自分の気持ち、わかってるくせに」
佐藤美和に話してるつもりなのに、自分自身に言っているようだった。
「ん~。わからへんっ」
テヘッと笑うのにどこか切ない顔をする佐藤美和。
「……ねぇ。総悟くん。……あれ」
佐藤美和が突然唖然とした顔で指を指した。
「え?」
その指差す方向に顔をやる。
「………え…」
そこには、全速力で走ってくる
俺の愛しい彼女の姿。
北村と一緒に走ってくるたんぽぽは、俺のギリギリ前で止まった。
そして思いっきり口をあけたかと思うと。
「「すきやーーーーっっ!!!!」」
~総悟目線~