エリート俺様同期の甘すぎる暴き方~オレ、欲しいものは絶対手に入れる主義だから~

「よかったね。日菜子」

 美穂は穏やかな笑みを浮かべて、日菜子を見ていた。

 もっとからかわれると思っていたので、日菜子は少し驚いた。

「うん。よかったの……かな」

「そうだよ。これまでずっと男の人避けてきてたじゃない」

「そういうつもりじゃなかったんだけど」

 過去のトラウマから、恋愛に積極的にはなれなかった。学校や職場で話をするくらいならばなんの差し障りもないのだが、一歩踏み込むとなると尻込みしてしまう。

 それに本来ならば、拓海のような俺様で強引なタイプは苦手なはずだった。けれど彼の仕事に真摯な姿や日菜子に対する裏表のなさに、警戒心がとかれていった。
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