エリート俺様同期の甘すぎる暴き方~オレ、欲しいものは絶対手に入れる主義だから~
そんな姿を西野とふたりで見送る。
「ごめん……あいつ、最悪だな」
「いえ、西野さんが悪いわけじゃないので。あのなんだか逆にすみません」
謝らなくてはいけないのは、小松原の方だ。西野はいつも日菜子をかばってくれていた。
「それにしても、今日は松風さんの意外な一面ばかり見るな」
「はい。なんかすみません」
今まで頑なに隠してきたのに、こんなにあっさり露呈してしまった。
「なにか武道でもやってた?」
「え、小さいころに。少し」
本当はオリンピック選手の父に毎日扱かれていたのだが、そこまでいう必要はないと思いごまかした。
「そうなんだ。かっこよかったよ」
こんなふうに肯定されるとは思っていなかったのでちょっと驚いた。
「あ、それ俺に?」
「そうでした。ちょっと確認したいところがあって……」
一通り確認してあとは、西野に引き継いだ。
「松風さんありがとう。で、もしよかったら――」