あやかし神社へようお参りです。②
「────いやあ、ごめんごめん。最近まで気が緩めれない現場にいたからさ、寝込みを襲われたのかと思って反射で」
「お、お、襲ってません!」
顔を真っ赤にしてそう噛みつけば、健一さんはからからと笑って片手をあげた。三門さんが顔を顰める。
「僕、ちゃんと事前に知らせてますよね? なのに年頃の女の子を組み敷いて挙句の果てには……」
く、組み敷いてって!
顔から火を吹きそうだった。いたたまれなさに今すぐ飛び出したい気持ちになる。
そんな私に気が付いたのか、三門さんは申し訳なさそうに眉を下げた。
「ごめんね麻ちゃん。一応メッセージアプリには健一さんが来ること連絡しておいたんだけど、口頭で伝えておくべきだったね」
「い、いいえ、三門さんは悪くないです。私も見ていなかったわけですし。むしろ悪いのは……」
三門さんと私が視線を向ければ、健一さんはばつが悪そうに目を反らした。
松野健一さん、三門さんの叔父にあたる人だ。三人兄弟の末っ子で、お兄ちゃんが三門さんのお父さんである大輔おじさんになる。若々しく見えるけれども、三十代後半らしい。