あやかし神社へようお参りです。②
「三門さんたちはどうして……」
「今度、弓を射る神事があってね。僕たちの母校だし、弓道部のOBでもあるからよく使わせてもらってるんだ」
へえ、と目を丸くした。
三門さんが一北の卒業生だったことは知っていたが、健一さんもそうだったんだ。しかも弓道部だったなんて。
「知りませんでした」
「神主には必須だからね。でも僕より健一さんの方が上手いよ」
健一さんが「おだててもなんも出ねえぞ」と言いながらも嬉しそうに三門さんの頭を乱暴に撫でる。
苦笑いでその手から逃げた三門さんは私に向き直った。
「そう、それで、帰る方向が同じだから、一緒に帰ろうって誘おうと思って」
「練習はもういいんですか?」
「うん、部員がもう来るだろうし。片付けて着替えてくるから、外で待ってて」
分かりました、と頷いて弓道場を出た。