あやかし神社へようお参りです。②
教室は本校舎東館の三階、一年A組だ。ドアを開けると、もうすでにほとんどの生徒がいた。
「詩子! 久しぶり!」
入り口の近くで何人かでかたまって話していた女の子が大きく手を振った。あっと声をあげた詩子は私の手を引いて彼女たちに歩み寄る。
「久しぶり!」
「あっ、もしかして噂の?」
詩子の後ろにいた私に、彼女はにっこりと笑いかけてくれた。
「な、中堂麻です」
「麻ちゃん! よろしくね!」
さっそく女の子たちの輪に入れることができ、ほっと息を吐く。自己紹介や中学の話をしているとあっという間に時間が過ぎ、担任の先生が入ってきた。これから揃って体育館へ向かうらしい。
みんなと話しながらぞろぞろと廊下を歩いていると、角を曲がるときに近くを歩いていた男の子と肩がぶつかってしまった。