しあわせ食堂の異世界ご飯4
「これは食べ応えがありそうだ」
 どうせなら、とろとろの黄身の部分とナポリタンを一緒に食べたい。
 しっかりアリアのアドバイスに聞き耳を立てていたらしいカミルは、黄身を絡めながら器用にフォークを回転させて麺を巻いていく。
 そのまま大口を開けて、たっぷりの量をひと口で頬張った。
「ん~! 最高!」
 麺はほうとうより少し硬めだけれど、その分つるっとしていて食べやすい。ソーセージは麺と野菜にアクセントを与えてくれて、噛み応えも十分にある。
 トマトのソースは濃厚だけれどちょっとした酸味があって、食欲を容赦なく刺激してきてくれる。
 しかし、カミルが何よりもいいと思ったのは、ソーセージと麺の組み合わせ。
 フォークでタコさんソーセージを指して、その上から麺を巻きつけていく。こうすることで、麺とソーセージを一緒に食べることができるのだ。
「んでは、遠慮なく!」
 これはとびきりの食べ方かもしれないと、カミルは思う。
 口の中に入れたソーセージと麺を一緒に噛むと、ソーセージがパリッと弾けて麺にその肉汁が絡みついた。それがたまらなく美味しくて、カミルは病みつきになってしまう。
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