しあわせ食堂の異世界ご飯４
　ローレンツの言葉に、リベルトは視線を逸らしながら答えた。これはきっと明日にでも行くのだろうなと、そう思うローレンツだった。

　＊＊＊

　しあわせ食堂の定休日を利用して、アリアとシャルルは市場へやってきていた。買い物の後は、建設中の学園を見に行こうと話している。
　市場は毎日活気で溢れていて、何度きても新しい発見があって楽しい。知らない食材や、綺麗で珍しい食器類。
　ここではさまざまなものが手に入る。
　しかし今日一番アリアの目を引いたのは、今まで市場で誰も取り扱っていなかった食材。それを見つけた瞬間、無意識のうちに駆け出してしまった。

　のんびり屋台を眺めていたシャルルは、前を歩くアリアが突然駆け出したのを見て声をあげて焦る。
「アリア!?」
　いったい何があったのかと周囲を警戒しようとしてたが、アリアが向かった先は食材の売っている露店だった。
「びっくりした……気になるお店を見つけただけだったんですね」
　そんなにすごい食材があったのだろうかと、シャルルも後を追って露店を見る。
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表紙・目次

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