しあわせ食堂の異世界ご飯４

「今は、学園に通うと将来どんな職業につける可能性があるのか、その際の給金はいくらか。そういった資料をまとめている最中だ。できあがり次第、また掲示する」
「数字にしてわかりやすくするのは、いいかもしれませんね」
　例えば、王城の文官になれます……と言っても、今はそのほとんどが貴族だ。そのため、いち庶民には文官に就職できると聞いてもよくわからないかもしれない。
「それから、学園での勉強内容についての説明会もする予定だ。王城の女官など、働けるようになる職の人にきてもらい話をしてもらう」
「ああ、それはいいですね。女の子にとって、王城で働くのは夢みたいなところがありますから」
　王城には、王侯貴族がいる。華やかなドレスは、女の子であれば一度は自分も着てみたいと憧れるだろう。
　薔薇の咲いた庭園に、格好いい王子様。それだけでも心が満たされるのに、さらにはお給金もいいのだ。女官を目指せるとなれば、気合いの入る女の子はいるだろう。
「だといいんだがな……」
　そうリントが苦笑したところで、シャルルとローレンツが戻ってきた。大きな肉の串が全部で八本。
「ただいま戻りました！」