しあわせ食堂の異世界ご飯5
「シャルルは元々騎士団の所属で、私がジェーロに来るときに騎士団を辞めて侍女になったんです。だから、慣れない侍女の仕事をするだけでも大変なはずなんです」
それなのに、嫌な顔ひとつせずにアリアを守る騎士であることと、しあわせ食堂の仕事まであの小さな体で行っているのだ。
今更ながら、自分は随分シャルルに支えてもらっていると再確認する。
「大丈夫だ」
「え?」
「アリアは、その働きに報いる方法を知っているだろう?」
「リントさん……」
自分のために頑張ってくれているシャルルに報いるためには、立派な王女でいること。そして、ジェーロの皇妃になること。
「……リントさんがそれを言うんですか?」
今のアリアにできることなんて、たかが知れているというのに――と。
「そうだったな。でも、俺は必ずそうするつもりだ」
「私だって、ちゃんと信じてます。それまで、シャルルにとって最高の王女と料理人でいることにします」
そう言って、アリアはふうと息をつく。なんだか気分がすっきりした。
(……今日の夜ご飯は海老フライにしよう)
今のアリアにできることは、シャルルの大好物を山盛りで用意することくらいだ。
それなのに、嫌な顔ひとつせずにアリアを守る騎士であることと、しあわせ食堂の仕事まであの小さな体で行っているのだ。
今更ながら、自分は随分シャルルに支えてもらっていると再確認する。
「大丈夫だ」
「え?」
「アリアは、その働きに報いる方法を知っているだろう?」
「リントさん……」
自分のために頑張ってくれているシャルルに報いるためには、立派な王女でいること。そして、ジェーロの皇妃になること。
「……リントさんがそれを言うんですか?」
今のアリアにできることなんて、たかが知れているというのに――と。
「そうだったな。でも、俺は必ずそうするつもりだ」
「私だって、ちゃんと信じてます。それまで、シャルルにとって最高の王女と料理人でいることにします」
そう言って、アリアはふうと息をつく。なんだか気分がすっきりした。
(……今日の夜ご飯は海老フライにしよう)
今のアリアにできることは、シャルルの大好物を山盛りで用意することくらいだ。