しあわせ食堂の異世界ご飯5
せっかく市場にしらすを扱う店ができたのだから、もっと購入してどんどんしらすじゃこのストックをしあわせ食堂に用意しておくべきだった。
「……今度、リントさんの好きなおにぎり作るので、楽しみにしててください」
「それは嬉しいな」
おにぎりという言葉を聞いたリントは、とても優しい笑みを浮かべた。こんなに喜んでもらえるとは思わず、アリアはその格好よさに息を呑む。
「――っ!」
いったい今日はどれだけ笑顔を安売りすれば気がすむんですかと、アリアは両手で顔を隠す。
だって、出会った当初はまったく笑顔を見せなかったのだ。それこそ、実は大好きになったおにぎりを食べたときでさえ、だ。
「アリア?」
「…………」
顔が見えないとリントから不満の声があがるが、恥ずかしくてアリアは手をどかせない。小さく首を振ってみたが、リントはあきらめないようだ。そっとアリアの手に触れて、手を顔から剥がそうとしてくる。
「だ、駄目です! 今はちょっと恥ずかしいので、もう少し待ってください!!」
「……今度、リントさんの好きなおにぎり作るので、楽しみにしててください」
「それは嬉しいな」
おにぎりという言葉を聞いたリントは、とても優しい笑みを浮かべた。こんなに喜んでもらえるとは思わず、アリアはその格好よさに息を呑む。
「――っ!」
いったい今日はどれだけ笑顔を安売りすれば気がすむんですかと、アリアは両手で顔を隠す。
だって、出会った当初はまったく笑顔を見せなかったのだ。それこそ、実は大好きになったおにぎりを食べたときでさえ、だ。
「アリア?」
「…………」
顔が見えないとリントから不満の声があがるが、恥ずかしくてアリアは手をどかせない。小さく首を振ってみたが、リントはあきらめないようだ。そっとアリアの手に触れて、手を顔から剥がそうとしてくる。
「だ、駄目です! 今はちょっと恥ずかしいので、もう少し待ってください!!」