しあわせ食堂の異世界ご飯５

　子供たちが食べ終わった食器などを下げに来るので、それを片付けて厨房の掃除が終われば一日の仕事は終了となる。
　献立は一週間分をアリアが考え、作り方は事前に実習がある。食材は農家の人に届けてもらう契約をする予定なので、買いに行く必要などはない。
「……ざっとこんなところでしょうか。私たちも初めてのことで、まだ手探り状態のようなところもあります。もし働いて気づいた点や改善してほしいことがあればどんどん言ってもらえると嬉しいです」
　アリアがひと通りの流れを話し終えると、それをエマが引き継ぐ。
「それじゃあ、採用するかどうかはまた連絡するよ。まだ働きたいっていう人が多いから、すぐには決められないんだよ」
　エマが謝りつつそう口にすると、三人は驚きながらも頷いた。
「普通、求人にそんなに応募がくるもんじゃないのに……やっぱりしあわせ食堂は人気ですね！　どうぞよろしくお願いします!!」
　ばっと頭を下げたレオンを見て、フローラとグレーテも「よろしくお願いします」と頭を下げた。

　アリアがふうとひと息つくと、厨房からシャルルが顔を出した。
「アリア、面接はもう終わりましたか？」