しあわせ食堂の異世界ご飯5
「だって、国内にいる政敵との戦いよ? もし私の存在がばれたら、きっとリベルト陛下の弱点だと思われるもの」
それもあって大人しくしているのだが、なかなか進まない物事にもやもやしてしまうのだ。かといって、できることもない。
「結局、私が大人しくしていたほうがうまくいくんだと思うけど……いち王女としては、なんだかやるせない気持ちね」
アリアにまったく力がないわけではないので、ともに戦おうと思えば多少なりともやりようはある。
しばらくはまだ、現状維持だろう。
***
他国から妃候補としてやってきた姫には、ジェーロから夜会のためのドレスが一着贈られるという連絡がきた。
アリアの祖国であるエストレーラは裕福ではないため、その申し出をありがたく受けることにした。
ということで、アリアとシャルルはドレスを仕立てるために、しあわせ食堂の定休日に王城に用意してもらっている私室へとやってきた。
令嬢たちから絶大な人気を誇っているドレスブランドで、専属のデザイナーがアリアのために一から作ってくれるのだという。
まずはシャルルに着替えを手伝ってもらい、お針子たちが採寸を行っていく。
それもあって大人しくしているのだが、なかなか進まない物事にもやもやしてしまうのだ。かといって、できることもない。
「結局、私が大人しくしていたほうがうまくいくんだと思うけど……いち王女としては、なんだかやるせない気持ちね」
アリアにまったく力がないわけではないので、ともに戦おうと思えば多少なりともやりようはある。
しばらくはまだ、現状維持だろう。
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他国から妃候補としてやってきた姫には、ジェーロから夜会のためのドレスが一着贈られるという連絡がきた。
アリアの祖国であるエストレーラは裕福ではないため、その申し出をありがたく受けることにした。
ということで、アリアとシャルルはドレスを仕立てるために、しあわせ食堂の定休日に王城に用意してもらっている私室へとやってきた。
令嬢たちから絶大な人気を誇っているドレスブランドで、専属のデザイナーがアリアのために一から作ってくれるのだという。
まずはシャルルに着替えを手伝ってもらい、お針子たちが採寸を行っていく。