しあわせ食堂の異世界ご飯５
　今はまだいいけれど、どこかのタイミングで人員を増やす必要は出てきそうだとアリアは考える。
「今は……とりあえず、五人くらいで大丈夫かなと思いますよ。大鍋を特注してますし、一度にたくさん作ることができますから」
「そうだね。試験的に作ったりもするし、足りなければ追加で雇えばいいさ」
「はい」
　採用が決まった五人は、真っ先に応募してくれたレオン、フローラ、グレーテの三人と、モニカという十九歳の女性とノーマンという三十八歳の男性になった。
「それじゃあ、五人に料理の手ほどきを頼むよアリアちゃん」
「任せてください。あ、カレーはカミルがばっちり作れるので、お願いしようと思ってます」
「わかったよ。カミルもだいぶ料理人が板についてきたみたいで嬉しいねぇ」
　カミルは元々食材の仕入れなどを担当していたので、料理はしていなかった。けれど、アリアが来てから料理を習うようになり、今では立派なしあわせ食堂の後継ぎとして日々成長している。
「さてと、今日の仕事は終わりだね。アリアちゃんありがとうね」
「いえ。無事に採用する人が決まってよかったです」
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