しあわせ食堂の異世界ご飯5
「うぅ、その目は反則ですよ。可愛いですね、クウは」
かといって、シャルルもアリアと一緒にしあわせ食堂にお世話になっている身。自分の判断で勝手に犬を飼うことなんてできない。
いっそ王城にあるアリアの部屋で……とも思ったけれど、自分が毎日世話をできないからそれも無理だ。
王城のメイドに世話を頼むことはできるけれど、アリアの専属メイドはいないので仕事を増やしてしまうことになる。
最終手段としては使えるかもと思いつつ、今はその考えに蓋をする。
「……とりあえず、店内に行こうか。もう閉店したし、クウにもご飯を食べさせてあげよう?」
「ありがとう、シャルルお姉ちゃん!」
「わあ……よかったね、くうちゃん。ありがとう、シャルルお姉ちゃん!」
さっきまでの落ち込みようはどこへやら……ララとナタリーはご飯という単語に笑顔を見せたのだった。
***
店内に入れる前に、しあわせ食堂の裏庭にある井戸でクウを綺麗に洗う。でなければ、飲食店の中へ入れることができない。
『わうっ!』
クウがびっしょり濡れた体をふるふる震わすと、水しぶきがシャルルたちに飛んでくる。
かといって、シャルルもアリアと一緒にしあわせ食堂にお世話になっている身。自分の判断で勝手に犬を飼うことなんてできない。
いっそ王城にあるアリアの部屋で……とも思ったけれど、自分が毎日世話をできないからそれも無理だ。
王城のメイドに世話を頼むことはできるけれど、アリアの専属メイドはいないので仕事を増やしてしまうことになる。
最終手段としては使えるかもと思いつつ、今はその考えに蓋をする。
「……とりあえず、店内に行こうか。もう閉店したし、クウにもご飯を食べさせてあげよう?」
「ありがとう、シャルルお姉ちゃん!」
「わあ……よかったね、くうちゃん。ありがとう、シャルルお姉ちゃん!」
さっきまでの落ち込みようはどこへやら……ララとナタリーはご飯という単語に笑顔を見せたのだった。
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店内に入れる前に、しあわせ食堂の裏庭にある井戸でクウを綺麗に洗う。でなければ、飲食店の中へ入れることができない。
『わうっ!』
クウがびっしょり濡れた体をふるふる震わすと、水しぶきがシャルルたちに飛んでくる。