しあわせ食堂の異世界ご飯５
　仕事で疲れているお父さんに美味しい料理を食べさせてあげるために、アリアから料理の手ほどきを受けている最中だ。
　ララとナタリーとは、しあわせ食堂を手伝っているときに知り合い、今では仲のいい友達になった。

　そしてリズの視線が、カミルの抱いているクウに移った。
「……わあ、可愛いです！」
　きゃああーと嬉しそうな悲鳴をあげて、リズがクウを撫でながらカミルに名前を教えてもらっている。
「ちょっと料理をしている間に、いったい何事？」
　アリアもクウに視線を向けつつ、シャルルになにがあったのか確認をする。先ほどの経緯を聞いて、なるほどと苦笑した。
「生き物を飼うのは大変だもの。でも、しあわせ食堂で飼うならいつでも遊びにこれるからいいわね」
　もちろんアリアももふもふしたいので、エマの判断には感謝するしかない。
　カミルがちょうどリズにクウを渡し、アリアの隣へ来る。
「アリアも犬が好きなのか？」
「もちろん。大型犬だと気後れしちゃうけど、この子は小さいから怖くないし」
「でかい犬に飛びかかられると恐ろしいもんなぁ」
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表紙・目次

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