我妻教育3
〔ありがとう!〕と返信。

義父の務める酒蔵の日本酒をレストランで出してみたいってバイト先の蓮下シェフが言ってくれて、義父に手配してもらった。

離れてから、義父はよく連絡してくるようになった。

料理に使えるかな?とお酒だけでなく酒粕も送ってくれる。
酒蔵のショップで売ってる酒粕を使ったパウンドケーキとか、地元産の野菜とか何でも色々と。

ここでは珍しい野菜とかも送ってくれるから、レシピ考える参考になってる。
有り難い。そう言ったら益々色々と送ってくるようになった。

皮肉だけど、離れてみて、父親っぽい。


ここから電車で片道2時間半離れた酒蔵の町。

〔まわりには遊ぶとこなんて何もない田舎だよ。
スーパーも近くにないし、コンビニ行くにも車で20分はかかるし。
でも空気はキレイで人も優しい。〕

以前送ってくれたメールだ。

カキツバタ商事の代表取締役から、伝統ある酒蔵を支える事務職に転職した義父。
初めは仕事が務まるのか、気になっていたけど…。

〔事務職なんて聞こえはいいけど、何でもするよ。掃除とか。雑用何でも。
ショップのレジ打ちとか。経理は経験あるから、役立ててるかな(笑)?
人と人の繋がりが強くて、毎日支えられて生きていることを実感しています。〕

以前貰ったメッセージからは、むしろ社長職を離れてから、義父はイキイキしているように感じる。
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