我妻教育3
雨がバリバリと大きな音を立てて、窓に打ち付けた。
悲鳴のような暴風が吹きつけて、古い民家を大きく軋ませる。
今、台風が最接近してるよう。
電気をつけようとしたら、つかない。
えっ!停電?!
家が揺れる。台風怖っ!
「ギャ!!怖い怖い!!
啓志郎くんいる?!壊れる!啓志郎くん!」
掛け布団を頭から被って、ふすまを叩く。
「未礼。開けるぞ」
そう言って、ふすまを開けた啓志郎くんに、掛け布団被ったまま突進した。
「怖いよ~」しがみつく。
「大丈夫だ、私はここにいる」
掛け布団ごと抱き留めて、小さな子どもにするようにトントンと甘やかされる。
「落ち着いて、取り合えず座るのだ」
啓志郎くんに促されて、並んで座る。
台風が落ち着くまでしばらくこうしていよう、と体操座りして。
静かに寄り添うように。
暗い部屋。叫んでるような風の音と、ガタガタと揺れる窓は、変わらず。
立てた膝の上に腕を乗せ、その上におでこを押し付けて目を閉じた。
横に感じる体温。
いつの間に、頼もしくなっちゃって。
どんどん大人になっちゃって。
不思議と、もう怖くない。
「先程の話の続きだが…」
悲鳴のような暴風が吹きつけて、古い民家を大きく軋ませる。
今、台風が最接近してるよう。
電気をつけようとしたら、つかない。
えっ!停電?!
家が揺れる。台風怖っ!
「ギャ!!怖い怖い!!
啓志郎くんいる?!壊れる!啓志郎くん!」
掛け布団を頭から被って、ふすまを叩く。
「未礼。開けるぞ」
そう言って、ふすまを開けた啓志郎くんに、掛け布団被ったまま突進した。
「怖いよ~」しがみつく。
「大丈夫だ、私はここにいる」
掛け布団ごと抱き留めて、小さな子どもにするようにトントンと甘やかされる。
「落ち着いて、取り合えず座るのだ」
啓志郎くんに促されて、並んで座る。
台風が落ち着くまでしばらくこうしていよう、と体操座りして。
静かに寄り添うように。
暗い部屋。叫んでるような風の音と、ガタガタと揺れる窓は、変わらず。
立てた膝の上に腕を乗せ、その上におでこを押し付けて目を閉じた。
横に感じる体温。
いつの間に、頼もしくなっちゃって。
どんどん大人になっちゃって。
不思議と、もう怖くない。
「先程の話の続きだが…」