我妻教育3
「うん?」
目を開けて、啓志郎くんの方に顔を向けた。

「未礼は過去に戻りたいと言ったが、私は戻りたくない」

こっち見てるけど、暗くて表情がよく見えない。

「未礼は、一人ではない」


ほかほかと、心の底からあたたかい。

心地よくて、すぐにまぶたが重たくなっていく。

……うとうとする。


あったかくて心穏やかな夢を見た気がした。
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