私が朝 泣いた理由

「輝〜!起きてるの??」




輝の部屋を開けると同時に私は叫んだ。




「もう出れるから玄関で待ってて!」



きっと髪をセットしてるんだろうな。



相変わらず部屋はキレイ。




朝日が窓からすぅっと部屋を照らしている。




「お待たせ〜!おっ?オシャレしてる」



「一応、大事な人の卒業式だし?変な格好じゃ行けないしね」



「そっか、わざわざすみませんね」



「いえいえ」




変に改まって変な感じ。




面白すぎてふいちゃった。




「じゃあ行こうか」



「うん。あ、ちょっと待って!ネクタイが曲がってる」



「ありがとう、さすが将来の奥さん」



「エヘッ」




照れるじゃないか。



将来は毎日やるんだろうな〜。



外では手も繋がないけど、行ってきますのチューとかしちゃったりして…



妄想で顔がニヤけちゃう。




「どうしたの?行くぞ?」



「あぁ、うん、行こう!」




ボーッとしてたみたい。




玄関を出ると、生温い風邪が吹いた。



もうすぐ本格的に春が始まるんだなぁ



『希望と不安』そんな言葉がピッタリの季節だと確信。



私は不安のほうが多いけど



今日は笑顔でお祝いしてあげなきゃ!



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