キミの足が魅惑的だから
 ちゅ、ちゅくっと室内に水音と二人の吐息だけが聞こえる。

「ん……、あっ、だめ……」

 舌を絡め合わせながら、翔太の手が私の胸にいく。ワイシャツのボタンを二つ外すと、素肌へと指を滑らせた。大きな骨ばった手で、ブラ越しに胸を覆うと優しく揉みしだく。

 久しぶりに味わう快感が、背中を駆け巡っていく。

「感じてるくせに」
「だ、め……ぇ」

「やめる?」
「それも、いや」

 やめてほしくない、けど、やめてほしい。我が儘を言っているのはわかってる……けれど、両方とも素直な気持ちなのだ。

 お互いの熱い吐息が混ざり合いながら、ゆっくりと重なっていて唇が離れていった。まだキスをしていたくて、思わず唇を追いかけてしまう己にハッとした。

(……十歳も年下の男性に……)

 求めるなんて、ハシタナイ行為なのだろうか、と。

 成人してしまえば、年の差なんて関係ないと言われるけど。女が年上の場合は違うと思う。成人しても、犯罪にはならないが、年の差は関係する。

「さくら……やっぱ……シたい」
「でも」

「セックスで気持ちよくなろう?」
「……ん」

「嫌だったら言って、ね。さくらの嫌がることはしないから」
 ソファから立ち上がった翔太が、私の手を握りしめた。柔らかい笑みを向けると、寝室へと一緒に歩いていく。

「待って……でも。私……」
「なに?」

「おばさん、だし」

「どこが? 綺麗な足のおねえさんでしょ? ベッドに座って、ストッキングを脱がせたい。早くさくらの素足を触りたいよ」
「……へんたいっ!」

「さくらにだけね」
 私が座るとスカートの中に手を入れられる。ストッキングと下着を一気に下げられると、足から抜かれてしまった。

「ど……して、下着まで!」
「いいじゃん。すぐ脱ぐことになるんだし」

 膝にキスを落とすと、スーッと太腿へと舌先を這わせていく。くすぐったくて、ゾクゾクする感覚に私は、「んぅ」と声が漏れてしまう。
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