執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~
これは私が見ていい物なのだろうかという葛藤もあったけれど、その素晴らしいデザインに目が離せなくなる。
私はそっとベッドの端に腰かけ、書類に見入る。
「すごい……」
ため息と一緒にそうつぶやくと、背後から「気に入った?」と声をかけられた。
思わず驚いて跳び上がる。
振り返ると、まくらに頬杖をついた雅文がこちらをながめていた。
「お、起きてたの……!?」
「今起きた」
慌てる私に向かって、雅文は柔らかく笑う。
ベッドの中の彼の裸の上半身を見て自分も服を着ていないことに気づいて、慌ててシーツを引き寄せて体を隠した。
「ごめん、勝手に見て。肘をぶつけて書類を落としちゃって」
「いいよ。まどかなら」
私が書類を返そうとすると、雅文は柔らかく笑って肩越しに書類をのぞきこんできた。
ふたりとも裸だから、背中に感じる彼の素肌の感触や体温にドキドキしてしまう。