執着求愛~一途な御曹司の滴る独占欲~

「そうだ。ちょっと待ってて」

 雅文はそう言い残しベッドルームを出ていった。ひとり残された私は、またベッドにもぐりこむ。

 まるで夢を見ているみたいだ。
 雅文とこうやって幸せな気持ちで朝を迎えられるなんて。

 天井を見上げていると胸のあたりがくすぐったくなって、勝手に笑みがこぼれる。

 幸せすぎてじっとしていられなくてシーツの中にもぐりこみ膝をかかえぎゅっと丸くなっていると、大きな手のひらに頭をなでられた。

 シーツから頭を出すと、こちらを見下ろし微笑む雅文。

「口開けて」と言われ不思議に思っていると、雅文はとろりとした琥珀色の蜜がのったスプーンを差し出した。

「?」

 きょとんと目を瞬かせる私に、雅文は反対の手に持った小瓶を見せる。

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