5時からはじまる甘い罠。
「……っ」
痛みより先に驚きが来て、頬を抑えると、
わたしを叩いた、目の前の元カノの先輩が、
「なんとか言えよ」
と表情もなく言った。
その美しい顔は、なんの感情も伝えない。
……怖い。初めてそう思った。
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「わらし!」
突然、乱入者が女子トイレに現れた。
その数は多く、ぞろぞろと、狭い空間を埋め尽くしていく。
…え?
「なんだよ、あんたたち」
睨み付ける先輩たちに、その先頭の女子は言い返した。
「あんたたちこそ、こんなとこまで来てなにしてるんですか?
二年の校舎はむこうですよ。
1人をみんなで寄ってたかって、ださくね?」
「は?」
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