5時からはじまる甘い罠。
第7話




「待って」







風をビュンビュン切って、走っている。


まわりの下校中の生徒たちが、わたしの勢いに驚いて立ち止まるほど。





「お願い、……待って!」





校門を出て歩きはじめていた廉くんは、


全力で走って、肩で息をしているわたしをふりむいて、すごく驚いていた。






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