5時からはじまる甘い罠。
「廉くん。
ごめんなさい。
わたし、廉くんのこと、ほんとは迷惑なんかじゃありません」
「……え」
「さっき、うそついてしまいました。
ごめんなさい」
ほんとの、気持ち。
「わたしはわがままだよ。だって」
たとえ廉くんに嫌われても、
迷惑かけたとしても、
わたしは廉くんのそばにいたいんです。
隣で笑顔を見ていたいです。
だって……
「わたしほんとは
廉くんの事が好き………、」
「……え」
廉くんは目を見開いた。
そこでわたしは、一度息継ぎをして、言葉を続けた。
「………好き、なんですか?
この気持ちが、好き、ってことなんでしょうか?」
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