5時からはじまる甘い罠。
真っ赤になってつたえると、みんなは悲鳴のような歓声をあげた。
「えーー!よかったじゃん」
「おめでとー!」
「すごい、わらしやるーー!」
わいわい盛り上がる中心に自分がいるなんて。
暖かさに包まれて、うるっとしてしまう。
……こんなに幸せでいいのかな?
「さあ。
何でこうなったのか、はじめのほうからちゃーんと《友達》に説明しなよね?」
それまで黙って聞いていた里奈ちゃんが、わたしに笑いかける。
その言葉にわたしは目を丸くした。
……友達。
「みなさん、わらしなんかが友達でいいんですか…?」
尋ねると、里奈ちゃんはニヤリとした。
「あんた知らないの?
座敷わらしは幸せを運ぶんだよ」
幸せを……運ぶ。
その言葉にじーんとして、わたしは、
「うん!」
笑顔でうなずいた。