5時からはじまる甘い罠。




俺は眉をひそめる。


彼女は慌てて付け加えた。



「えっと、まだ少し、ご飯には早いし。

もう少し二人で、ゆっくりしたいな、って」



そう言う彼女には、なんの他意もなさそうだから、俺は困るんだけど。



「んー。

少し早いなら、一緒にショッピングでもしようか。

新しい洋服を一緒に選ぶのは?」



あくまで紳士的に提案したけど、栞菜は、



「……えっと。

廉くん、……2人きりは嫌?」


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