5時からはじまる甘い罠。
もう聞いていられなくて、
わたしはおもわず、飛び出していた。
「そんなこと……!
ありません!」
使っていない机を並べて、そこに座っていた先輩らしき男子5人は、驚いたようすでわたしを見た。
「…は、おまえ、だれだよ」
「立ち聞きとか、趣味悪いな」
わたしは唇を噛み締めた。
「廉くんは、そんな人じゃありません……!」
わたしの激しい剣幕に、男子たちは困惑していた。
「は…?」