5時からはじまる甘い罠。
第5話
わたしは、あの日から、どこかがおかしくなってしまったらしい。
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「すげえ」
目の前に広がる、お弁当箱に詰められた色とりどりのおかずに、廉くんは目を輝かせた。
その無邪気さに、また胸がギュン、とするのをこらえて、
「……あの、味は普通なんですけど、えと」
「すごいね栞菜、料理得意なの?
時間かかったでしょ、これは」
「……そんな……」
ほんとは4時間かかった。
廉くんのことを考えていたら、いつの間にか作りすぎてしまった、なんて、
……言えない。
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