5時からはじまる甘い罠。
「れ、…れんくん」
ギコギコと音がしそうなぎこちなさで、やっと下を向くと、廉くんはいつのまにかすやすやと眠っていた。
えぇ……。
わたしは脱力すると同時に、なんだかほっとして、廉くんの寝顔を眺めた。
まつ毛長いな。
鼻筋、綺麗。
やっぱり、整った顔。
でも寝顔は、可愛いんだ……。
今日、初めて知ったことに、
思わず、ふふ、と笑う。
このまま、ずっと……
そんなのわたしのセリフです、廉くん。
……その願いが叶わないからこそ……
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