強く生きろ〜紅き誓い〜
「シュアンさん、大丈夫ですか?」
シュアンの体から血が流れ、止まる気配がない。千尋は保健体育で習った止血の方法を思い出し、布をシュアンの体に巻きつける。しかし、その布は一瞬にして赤く染まっていった。
「……あ、あいつら……矢に毒……塗ってあった……みたい……。あたし……もう死ぬかも……しれない……」
シュアンがか細い声で言う。千尋は「諦めないでください!きっと助かります!」とシュアンを励まし続けた。しかし、シュアンの体からはどんどん温かな血が失われていく。
ドンドンドンと扉の向こうからは、ずっと敵が扉を無理やりこじ開けようとしていた。しかししばらくすると音がやみ、代わりに扉が燃え始めた。火をつけられたらしい。
「…………ち、ひろ……そこに……いるのか?」
シュアンが訊ねる。千尋は涙をこぼしながら「ここにいます!」とシュアンの手を握った。
「これ…………あ、あんたが…………持ってろ…………」
シュアンは髪を結んでいるリボンを解く。そして、震える手で千尋に渡した。
シュアンの体から血が流れ、止まる気配がない。千尋は保健体育で習った止血の方法を思い出し、布をシュアンの体に巻きつける。しかし、その布は一瞬にして赤く染まっていった。
「……あ、あいつら……矢に毒……塗ってあった……みたい……。あたし……もう死ぬかも……しれない……」
シュアンがか細い声で言う。千尋は「諦めないでください!きっと助かります!」とシュアンを励まし続けた。しかし、シュアンの体からはどんどん温かな血が失われていく。
ドンドンドンと扉の向こうからは、ずっと敵が扉を無理やりこじ開けようとしていた。しかししばらくすると音がやみ、代わりに扉が燃え始めた。火をつけられたらしい。
「…………ち、ひろ……そこに……いるのか?」
シュアンが訊ねる。千尋は涙をこぼしながら「ここにいます!」とシュアンの手を握った。
「これ…………あ、あんたが…………持ってろ…………」
シュアンは髪を結んでいるリボンを解く。そして、震える手で千尋に渡した。