強く生きろ〜紅き誓い〜
女の子はそう言い、千尋の縄を解く。自由にしてもらえたことに千尋は胸を撫で下ろした。

「あたしの名前はシュアン・クック。この陸軍で兵士をしている。お前、行くあてがないんだろ?ここにいろ」

シュアンはそう言い、千尋の腕を引いてテントの外へ出た。



シュアンに連れられ、千尋は陸軍の上官のもとへと行った。そしてシュアンから敵ではないことなどを説明してもらい、陸軍に保護されることになったのだ。

「シュアンさんは一体いくつなんですか?」

重い銃の手入れをするシュアンに千尋は訊ねる。背丈などはそんなに変わらない。

「十七。十三歳から陸軍にいる」

「どうして女性なのに……」

「あたしの家はとても貧しいんだ。陸軍に自分から入隊すれば、国からお金がもらえる。入隊するしかなかったんだ」

シュアンはやはり千尋と同い年だった。同じ年の女の子が銃を手に戦うことに千尋は驚く。

「同じ女の子なのに、すごいですね」
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