俺様社長のプロポーズ?!
呆然とする私の顔を見て、社長は鼻で笑った。

「何も覚えていない顔だな」
「だって…私と社長は初対面」

「まだ、しらを切るつもりか」
「…」

「まぁいい。毎日一緒にいれば、そのうち嫌でも思い出す」

「だから、私は貴方と結婚なんて」
「君のアパートはこちらで引き払わせてもらった」

「そんな勝手な」
「荷物は全て、俺の家に置いてある」

「私が何したって言うんですか?」
「…そのうち思い出す。共に過ごしていけばな。仕事に戻りなさい。だが終業後、またここに来い」

私は頭が真っ白のまま、社長室を出ていった。

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