俺様社長のプロポーズ?!
「…顔色悪いけど、大丈夫?」
「へ?…真美さん」

私を心配して声をかけてくれたのは、同じ部署の先輩、真美さん。

中途採用の私の教育係で、お姉さんのように優しい人だ。

涙目の私を見て、真美は慌てたように、そそくさと化粧室に私を連れていった。

…全てを聞いた真美は、それはそれは驚いた顔をしていた。

無理もない。等の本人である私ですら驚いたのだから。

「話はわかった。でも、今は仕事中だから、終わってから詳しく話しましょう」

「…でも、社長室にくるように言われてて」
「何か言われたら、残業ですって言えばいいから」

真美の言葉に私は何度も頷いた。
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