俺様社長のプロポーズ?!
定時に仕事を終えた私たちは、人気のない屋上で、先程の話を始めた。

「…本当に、社長の事、覚えてないの?」
「勿論です。これが初対面なんですから。覚えてるも覚えてないもありません」

「でも、社長は桃子ちゃんのこと、知ってるのよね?」
「そうみたいです…一体どこで??」

どんなに考えても、思い出せない。

むしろ、頭が痛くなる。

頭を抱え込む私を見て、真美は何度も優しく背中を撫でてくれた。

「私じゃ話しか聞いてあげられないけど、何でも言って。少しでも、力になれるよう頑張るから」

「真美さん」

「しばらくは社長と過ごさなければならないのよね。無理そうなら、私の家にくる?一人暮らしだし、問題ないけど」

私は迷惑だけはかけたくないので、首を降る。

「…逃げないで、社長と向き合ってみます」
「そう、わかった。でも、無理そうなら、いつでも言ってね」

「ありがとうございます」

その後、帰り支度を整えた私は、社長室に向かった。
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