妖狐の瞳に恋をした
そんな中、私達に声を掛ける親子がいた。

「翡翠君!」

「あ、これは湯川社長。今日はお出で頂きありがとうございます。」

現れたのは恰幅のいい年配の男の人と、綺麗に着飾ったスレンダーな

女の人だった。

「桜、今日は翡翠さんに会いたくて、パパに頼んで連れてきてもらったの」

そういうと桜さんという女の人は、私の反対側に周り翡翠の腕を掴んだ

エッっと思っていると、上目遣いに翡翠を見ながら

「桜、翡翠さんと結婚したくてパパにお願いしてたのに・・・」

「こらこら桜、翡翠君には婚約者さんがいるんだから辞めないか」

「だって~、翡翠さん今度、桜の相談にのってくれませんか?」

「そうですね、考えておきます。では、湯川社長ゆっくり楽しんで行って

 ください。私達はこれで失礼します。」

「うちの桜がすまないね~。では、またゆっくり会おう」

そういうと親子は離れて行った。
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