妖狐の瞳に恋をした
「もう、さっきのは何!」

「湯川財閥の社長とお嬢さんの桜さんだ、嫌な思いをさせてゴメンな」

「翡翠も、直ぐ手を払えば良かったのに・・・」

「あのお嬢様は、厄介なんだよ。今までも何度か会社に押しかけられて

 逃げてたんだ。仕事の絡みもあるから、無下にもできなくてな」

「そうなんだ・・・でも、あんなに翡翠に触るなんてちょっとヤダ」

「ヤキモチ焼いてくれるのか?」

「もう!」

翡翠はニコニコしながら、私をからかっていた。

翡翠にその気がなくても、あのお嬢様には良い気はしなかった。

「翡翠、ちょっとお手洗いに行ってくるね」

「あぁ、気をつけろよ」

「もう、子供じゃないんだから大丈夫です」

会場を出て、お手洗いに向かう、用を足して出るとそこにはさっきの

桜さんが立っていた。
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