妖狐の瞳に恋をした
残された部屋で男の人達が私の側に近寄ってきた。

さすがの私でも、何が起きるのか分かり、体が震えてくる。

逃げようとすると男の人に掴まれ、床に倒されてしまった。

男の人が覆いかぶさり、服に手をかけてきた。

“嫌だ、嫌だ、嫌だ!”

そう思ったと同時に身体中が怒りに熱くなるのを感じた。

「「「わあああ!ひいいいいい、何だ!ヤメロ!」」」

私の体は青白い炎に包まれ、男の周囲には青白い火の玉が飛び交い

男たちを襲っていた。

火の玉に包まれた男たちは、苦悶の表情で倒れ込む。

その時、部屋の扉が開いた。

「瑠璃!!」

“あ、翡翠・・・”

言葉も発せないまま、私は気を失ったのだった。


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