妖狐の瞳に恋をした
実習も終わり、街はクリスマス一色となっていた。

クリスマスイブ、私はおめかしして翡翠の車に乗っていた。

そう、今日は翡翠とクリスマスデート。

車は、パーティーの時の高級ホテルの前に停まった。

翡翠に手をひかれて、夜景の見えるレストランの個室に入る。

「瑠璃、メリークリスマス。」

そう言ってリボンのついた箱を渡す。

「え、何!?」

箱を開けると、とても素敵な時計が入っていた。

「俺とこれからも、ずっと一緒に時を刻んでいこう。」

「う、うん。ずっと、一緒。」

翡翠の言葉に私の目から涙が零れ落ちる。

「私からは、これです」

翡翠に渡したのは、ネクタイ。気に入ってくれるといいな。

「お、いいな。仕事につけていくよ。ありがとう」
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