妖狐の瞳に恋をした
朝食を食べ終わり部屋で待っていると、珊瑚さんが迎えに来た。

「瑠璃様、隣の部屋で支度をしましょう」

「はい!」

隣の部屋にいくと、和室に何枚かの浴衣が並べられていた。

「わあ、素敵な浴衣ですね」

「この中からお好きなものを選んでくださいね。」

私は何枚かある中から、藍色に金色の蝶と白い花の描かれた浴衣を

手に取った。

「じゃあ、先にお化粧しちゃいますね。」

珊瑚さんはそう言うとパパっと化粧を施していく。

お化粧が終わると髪の毛をサッとまとめ簪をさし、着付けをしていく

「最後に仕上げの紅をさしますね。はい、如何ですか」

されるがままになっていた自分とやっとご対面

姿見に映る私は、自分でもびっくりするほど大人の女性になっていた。

「これが・・・私・・・。」

「瑠璃様は、元がいいですから、少しお化粧するだけで十分ですね」

確かに普段はノーメイクで地味だけど・・・こんなに違うんだ。
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