妖狐の瞳に恋をした
浅葱さんの後ろについて、並んで歩く私と翡翠。

何気に私達を見る周りの視線やヒソヒソ声に居心地が悪く感じる

「何か、周りに見られているような気がするんですけど・・・」

「気のせいですよ。こちらのエレベーターに乗りますよ」

私の気のせい?そうなのかなぁ?

しっくりこなかったが、丁度エレベーターの扉が開いたので、話は

ここまでとなった。

浅葱さんは、エレベーターに乗ると36階のボタンを押した。

ん!?36階って最上階!?

驚いていると、あっという間に36階に着いた。

コンコン 

「翡翠様と瑠璃様がお見えになりました。」

「どうぞ」

中から、低いが良く通る声が届いた。

浅葱さんがドアを開けると、翡翠に続いて中に入る。

中は、広い部屋で、目の前のソファーには男の人と女の人が

座っていた。どちらも、目を見張る程顔が整っている。
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