意地悪な幼馴染は逃げた初恋を追いかける。


なんとか言おうとしたところに、


「チース」


一人の生徒が教室に入ってくる。

全然悪びれない態度。

少し猫背の立ち姿。

ファイナリストだけあって顔立ちは綺麗なんだけど、眼光は鋭く切れあがっていた。

一瞬固まって、すぐに声をかけた。


「えっと、佐々木遥希さんですか?」


彼はギロリと私をにらんだ(何故?)。


「そうだけど」


うう……。

怖いよ!

なんでいちいち睨むの!

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