ニーハオ!パンヤオ!
部屋の奥にある立派な椅子。その椅子に、一人の少女が腰掛けていた。金の装飾を頭や腕につけ、四神よりも豪華な薄い黄色の衣装を着ている。
「そなたたちのことはずっとここで見ておった。お前は大変じゃのう。兄者二人の子守りを押し付けられておる」
こっちへ来い、と少女は手招きする。天音がそばに行くと、少女は「食え」と桃饅頭を天音に手渡す。
「安心せい。毒など入っておらん」
戸惑う天音に少女はそう言い、桃饅頭を口にする。天音も恐る恐る桃饅頭を食べた。甘く、おいしい。
甘いものを食べ、少し天音は落ち着いてきた。出された烏龍茶を一気に飲み干す。
「わらわの名は、麒麟。この桃源郷に力を与えし者じゃ。そろそろわらわも助けに行くとしよう」
そう言った刹那、麒麟は少女の姿から大きな鹿のような姿に変わった。黄金の毛が生えている。
「乗れ」と言っているように、麒麟は天音の横に腰を落とす。天音はためらうことなく麒麟の背中に乗った。その刹那、麒麟はとてつもなく早いスピードで窓の外へと飛び出していく。
「そなたたちのことはずっとここで見ておった。お前は大変じゃのう。兄者二人の子守りを押し付けられておる」
こっちへ来い、と少女は手招きする。天音がそばに行くと、少女は「食え」と桃饅頭を天音に手渡す。
「安心せい。毒など入っておらん」
戸惑う天音に少女はそう言い、桃饅頭を口にする。天音も恐る恐る桃饅頭を食べた。甘く、おいしい。
甘いものを食べ、少し天音は落ち着いてきた。出された烏龍茶を一気に飲み干す。
「わらわの名は、麒麟。この桃源郷に力を与えし者じゃ。そろそろわらわも助けに行くとしよう」
そう言った刹那、麒麟は少女の姿から大きな鹿のような姿に変わった。黄金の毛が生えている。
「乗れ」と言っているように、麒麟は天音の横に腰を落とす。天音はためらうことなく麒麟の背中に乗った。その刹那、麒麟はとてつもなく早いスピードで窓の外へと飛び出していく。